無借金経営というのはよいことなのか？？？
無借金経営というのはよいことなのか？？？
世の中には「無借金経営」を言う人がいる。
必ずしも良いことは言えないが・・。
借金というと悪い負債というイメージで見る人もいるでしょうが、
借りる人がどのようにその資金を活用するかで、趣旨が変わる。
住宅ローンで細かいことを抜きにして言えば、大金だから一生の買い物。
そのローンを悪い負債にするか、良い負債にするかは、当人次第。
本人の収入に不相応なローンなら資産の売却をしてローンを解消すべき。
これは、住宅の取得時は収入に見合う買い物であったとしても、その後失業したり、何らかの理由によって収入減になったときは、躊躇せず、負債を解消することだ。
住宅ローンを組み資産の取得で快適な生活・・。なら良い借金だが、
収入が減少して（勤務していた会社が倒産して失業などなど）ローンが負担しきれないとすれば、悪い借金になているからだ。
国家資格を取るため学資資金を借りる、返済義務のある奨学金をもらって大学に通う。
卒業してあるいは国家資格を取得して、その後の仕事に役に立ち収入が増えるなら、あの時の借金はよい借金といえよう。
が、消費者ローンを組んで海外旅行・高額は洋服等を購入する。スポーツカーを買う・・。
これらはその後の生活費を減らし、文化的な生活ができない場合もある。
で、あれば悪い借金だ。
高額の洋服を着なくとも、高級な乗用車を持たなくとも生活ができるし、選択を誤らない頭脳を持ちたいものだ。
事業経営においては、その事業の展開で自己資金だけでは賄いきれないという事態もある。
その場合前もって融資を受けることがある。
俗にいう運転資金の借り入れだ。
業績が悪い。会社を継続するためには「つなぎ資金」がいるということで銀行借り入れをする経営者がいる。
私ならそうはさせないが、多くの税理士は望んでいるようだ。
ただ単に生き延びるだけの資金欲しさからする借金は絶対にしてはいけない。
商売では現金取引もある反面、信用取引といって、一定の日までの仕入れ・売上の代金を約定の日に決済する・・。という商慣習がある。
その場合、本日の買掛金の支払い代金の総額には手もちの資金が不足している。と、言う場合もある。
数日後には売掛代金が入金するということが分かっていても、買掛金の支払い当日の残高では資金不足で支払ができない。
そこで前もって、資金調達をしておくのが普通。このときの借金はよい借金。
数日後に売掛金が入金するのであれば、それを早く入れて貰えばOKではないか。
疑問があるのは分かる。
しかし、売り先の会社との約定を曲げても入金してもらうということはできない。
私の事務所は税理士の個人事務所です。
毎月の運転資金を賄う収入があるので、借入金を作る必要がない。昔は電卓があれば手書きの元帳を作成し、決算をやって報酬をもらう。支払は人件費が最も多い。
今は人件費が減って、計算センターの支払いやソフト代の支払いが増えた。
経費の増加線が報酬の増加線を下回っているので借りれ金はない。
ある程度の会社であれば自己資金だけで業務遂行が難しくなる。
では商売する資金をためてから商売すればいいではないか・・。
お叱りをうけようだ。
ただ、その場合には商売する年齢が過ぎていることが考えられる。
要するに一億円の運転資金が必要なら、一億円をためればいい。と。
理屈はわかるが、一億円がたまるころ、その方は何歳だろうか？
商売できない年齢では？？？
１千万円をためて商売を始めた。
無借金経営したいなら取引は１千万円を超えないようにしなければならない。
商売が拡大できないなら、無借金経営といっても大きな利益を獲得するのは難しい。
そんなことはないよ。
マルチ商法をすれば元手なんかいらないよ。
といって、教えてくれた人がいた。
教えてくれるというより勧誘を受けたようなものだったが・・。
ゴールデンウイークはどんな計画を持っていますか？
私は決めました。
あまり人が来ないところで≪考え事≫に没頭したい。
税理士 コンサル 佐藤春男
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