スワ・・! 争族かヨ・・・ 相続もいろいろ孝行息子の場合・・
スワ・・! 争族かヨ・・・ 相続もいろいろ孝行息子の場合・・
先生、主人が亡くなり、いろいろご相談させてください・・。
葬儀の後50日も過ぎたころ・・
お話しいただいた相続案件・・
取り立てて難しい問題が起きてくるとは思えない・・
それでも具体的に遺産分割の話が進むにつれ・・・
兄弟間でも意見の相違が見えてくる・・のが一般論・・
どこにでもあるような話・・
亡くなったご主人は大手薬品メーカー退職後・・
地方でのんびり“畑作業”や“趣味の釣り”などをして・・
時々孫を連れてご子息が訪れる・・・
のどかな田園風景でのヒトトキ・・を謳歌して・・
概ねのことを把握して相続人のご依頼を受け・・
どのような話術で和やかに争族にしないように話をすべきか考えた・・
すでに相続人である子息二人(すでに結婚し子もいる)からは・・
法定相続分で分割を・・
何か悪い予感?? どこにでもある事といえばそれまでだが・・
遺産は居住用不動産に金融資産がある・・
ただ金融資産・例えば株券といっても・・
銘柄によってその価値が異なる・・
これを羊羹を切るように「分割」・・・
できるわけがない・・
仲たがいしないように・・丸く収めるには・・・
“代償相続”を提案してみた・・
代償相続というのは、例えば町工場を営むお父さんが亡くなった・・
遺産は工場とその敷地並びに製品づくりに欠かせない機械装置などだ・・
こういう場合、稼業を継いでいる長男と嫁いだ長女そして会社勤めの次男が、
法定相続分を主張されたら、稼業は営業できないことになる・・
そんな時に使う手が“代償相続”だ・・
お父さんの遺産はすべて稼業を継ぐ長男に、他の相続人には長男の個人財産から、例えば現金で支払う・・
というものだ・・
支払う金額や一括か分割は相続人間できめて、遺産分割協議書に記載することだ・・(後日のために)
今回も“法定相続分”と言われたので、株券の価値が異なるものを分けるというのは至難の業と思い・・
代償分割を提案した・・・
母親が相続した金額(課税価格)については相続税がかからないから、
母に多く相続させてみたら??
とも、話してみた・・
そうしたら長男と次男から驚くような言葉が返ってきた・・
うちの母が、父が残した遺産のすべてを相続すると・・
母が生きているうちに“すべて消費”してしまうのではないかと心配です・・
そういえば母の父上(今の相続人のおじい様)の時も相続の仕事をさせてもった。
あの時も感じていたことだが、母はお嬢様育ちだから消費は粗い・・・
そばで見ていた息子たちが母の老後を心配して、母の老後の資金を今回の相続でゲットして・・
母親思いのいい倅だ・・二人とも・・
息子たちにも幸あれと・・・
税理士 佐藤春男